CIについて話すだけ

武蔵野美術大学クリエイティブイノベーション学科についてあれこれ

産学はヤマだぞ、という話。

というわけで、三年の時に最も時間と体力を持っていかれる「産学共同pj」の話をしましょうか。
産学共同pjというのは、第三タームの授業時間を丸々使って行われるより実践的なプロジェクトなのですが、これが非常〜〜〜〜に山になる。
というか、皆さんの今後を左右する一番大事なプロジェクトといっても過言ではないかと思います。

何がそんなに「大事」なのかというと、このプロジェクトは正直なところどのコースを選ぶかに寄って体験や所要時間が大きく異なるからです。

今までも「コースに分かれるよ」「おすすめはこれだよ」みたいなことを書いてきたとは思いますが、この単位だけはコースによる差異が桁違いです。

というのも、北海道に1ヶ月滞在して自治体と街の未来を思案するプロジェクトと、週に数回オンラインで進捗報告しながらオンラインイベントを開催するプロジェクトが同じ枠に収まっているからです。

これは別にどちらがいい、悪いという話ではまったくなくて、サークルや委員会、部活やバイトを大事にしたい人にとっては「1ヶ月遠征!?!?!?」という話でしょうし、
逆に生感覚を大事にしたい人にとっては「全オンライン!?」という話だよね、というだけです。

私は「いや遠征して地方生を学びたいよ〜〜」という願いと「でもバイト離れたくないよ〜」という思いが爆発して、結果的に2週間大分に滞在するpjに参加しました。
個人的にはめっちゃくちゃアツかったし、選んで正解だった、と思います。
地方遠征系に関しては、例えば「学チカみたいなものがない...」だとか、「漠然と今の社会や暮らしに不安がある」みたいな人には大きな転機として向いているのかもしれないと思いましたし、
実際に北海道のコースを選んだ人たちは人生が大きく揺るがされていました。

過去にどんなコースがあったのか、ゼミとの関連はどうなのか、など、気になる方はご一報ください。

CI と就活

どうも!無い内定のモノです!
新設学科についての記事を書くことで、後輩たちの不安をなくしたいと始めたはずが、一行目から不穏で申し訳ない。
でもまあ、実際問題内定もなければ明る未来もないので仕方ない。仕方ない。
と、いうのは正直、私のスタートが遅い・インターンにロクに行ってない・実績がないからであって、周りでもちゃんと就活していた人たちはもう、内定を持っています、すごいねえ。

その人たちの傾向としては

・長期インターンにちゃんと参加してる

・短期インターンや説明会にもいってる

・大学の就活相談を活用している

 

という感じなので、まあ優秀で志高く動ける人というのはどこの環境でも同じですね。

私は最近初めて短期インターンに行きました。えらい。

三年だよ!

ボーッと生きてたら三年になってた。マズい。

弊学科の三年といえば、産学pjとゼミ選びが割とメインなんですが、実は1、2年と違い「ターム制」というものが導入されているのが一番大事なポイントです。

どんなものかというと、前期後期をさらに半分にわける....って感じで4期制になる。

で、なんでこれが一番大事かというと、これは例えば私の場合なんですが

 

第1・2ターム

月 全休
火〜木 2〜4時間目全部
金 全休

 

第3ターム

最初と最後の2週間
月 全休
火〜木 2〜4時間目全部
金 全休
真ん中2週間
大分で毎日何時間も。

 

第4ターム
月 ゼミ二コマ
火 5限
その他なし

というように、一年間の中で疎と密がバラッバラになるからです。
初めの方は三年暇じゃねえじゃんとブチギレたし、今は暇すぎてウピウピしています。
また、弊学科は夏休みが他大とずれており.....そんなわけで、就活は夏のインターンより、秋冬インターンに賭ける!人が多いのかなあ?
かくいう私はそのつもりで行動していたのに、今は何にもしていませんが。

 

 

やっつけ2年

こういうのは筆が乗ってる時に書くしかない。マジで。

ということでこのままの勢いで2年の話しましょうね〜!
まず2年でやる授業内容はざっくりこんなんだ!

★extra lecture
コロナが理由で開講。Pythonの使い方やボドゲ作りの授業など、各先生が得意としてる内容を特別に短編授業としてやってくれる感じだった。ボドゲ授業では文春砲で相手の芸能事務所を潰してくゲームを作った。(今年度の開講は不明)

☆造形演習(エデュトリアル)
これがやばかった.....!
カーニング(文字間隔の調整とか)の授業なんだけど、大量に「Starbucks」って書かれた紙がまず家に届く。で、それをいったんバラバラにして並べ直して貼る...って内容。
好きな人は好きだけど、丁寧な作業や細かい作業が苦手な人はある意味彫塑よりも心にきてたな...。あとはフォトショを少し使うのが学科的にはめずらしいかな。イラレも使います。

☆造形実習4(描写表現)
これもコースを選んでコース別の課題をやるヤツですね!
私は前半は「物語のある絵を描く」ってコースに参加して、
後半は「誰かのための何かを作る」ってコースに参加しました。
個人的にはこの、誰かのための何かコースはファインが苦手な方には割とおすすめです。
というのも、アウトプットが完全自由なので、UTAUみたいなことや、演劇、写真、自分以外に制作させるなど本当になんでもあり。めっちゃ講評が面白いです。

☆造形演習3
イラレです!!イラレで自分の絵記号と、1日の何かを数値化したものをビジュアライズすることに挑戦します。
この授業の面白いポイントは先生たちの好みがめちゃくちゃはっきりしてること。
先生の好みを目指す感覚は、結構クライアントのニーズに応えていく過程に似てる気がする。
先生たちも根気強く進捗を見てコメントしてくれるし、なんなら赤も入れてくれる。
あと、一年の時慣れなくても、ここで結構イラレに慣れます。

情報表現演習2
プロセッシング。この授業でもデータのビジュアライズを扱います。
あとは人間の行動を用いて行動を変容させるという少し難易度が高いお題で製作をします。
私は内カメでとった映像の顔の部分にかならず能面が乗るようなプログラムを組みました。
(自分の動きに釣られて動く能面の動きが面白く、つい動いてしまうがその様は周りから見たら不思議な踊りのように滑稽だ、という作品)

映像基礎実習
私たちの時は「未来」をテーマに作品を作りました。
ソフトはAEかプレミアプロ。好きな方を使えます。
全くの素人でもある程度教えてもらえるので、興味あるけど手がつけられてない人はお楽しみに。

構成演習2ABC
一番ヤバい。すんごい授業だよこれは....
A
まず、熱線カッターややすりの使い方を習得する。
のあと、スチレンでいくつかの作品を作る..んだけど!基本的に作った作品は翌日講評!
つまり授業時間のうち前半半分は講評、後半は翌日の講評にむけた製作...になるので、ある程度諦めて時間内に終わらせない以外ほぼ居残りは確定。
また、1日でも休んだら一個作品が出せなくなる。気合入れてこ!!!!

B
二週間で建築模型と見取り図、コンセプトシートを作ります。
正直、適当に終わらせようと頭をひねれば出来なくもない、し、かなり適当に済ませて帰ってた友人もいるにはいましたが、A同様居残りはほぼ確定で発生、居残りしなくても家で作業はほぼ確定です。
あとは木材のシートを貼るなど、材にこだわり始めるともう沼です。私は木のシートも貼ったし礎石を置くために校内で石拾いしました。
これ、建築筋トレ名義で学科の名物企画にする動きがあるそうなのできっと今後も変わりません...。

C
課題発見プロジェクト(一人)。
ここまでくればもうおわり。お疲れ様でした。

Q &A

10分前の私「ほらこのURLに私の書き留めた2年の記録があるからさ」(url送信)


いつか誰かに活用されますようにと書き続けてきましたが、2年の途中からまた筆が止まっていた....萎えぽよってヤツだァ...。
もはやどこまで何を書いたか完全に忘れてしまいましたが、ちょうど先ほど新一年生の子から相談があり、このブログを思い出したのでもう一度記録を残していこうと思います。

というわけでまずは私が二年間で受けた質問とその答えを。
あくまで『私の』回答ではありますが、参考になれば。

Q. 1、2年でフル単しないとヤバい?
A. 私が現時点で92単位持っているのですが、多分これが「うちの学科生が普通にフル単した場合」の最大値。
普通以外というのは例えば、実技体育(1単位)や留学(夏休み)などを入れてもっと最大値ギリギリを攻めた場合のことを指しますが、多くの人は三年4月時点で私とおなじくらいの単位数を取得しているかと思います。
で、ここまでとって市ヶ谷に来ての感想は「別に1、2年に無理にはフル単する必要はなかったな」ということ。
というのも、卒業に必要な残りの単位数は30なんですが、結構この数字、市ヶ谷では簡単にクリアできそうなんですよね...。
例えばインターンでバリバリ働いてる人は、書類審査に通れば国内フィールドリサーチ演習とインターンシップ演習という枠で単位が取れるし、授業の開講数も結構多いし、今に限って言えばオンラインで鷹の台の授業を受けれてしまうので...。
ただ、やっぱり取れるだけとるに越したことは無いというか、単位を持ってる安心感は凄まじいので

・フル単しないとヤバいということはない。
・1、2年次では時間割的に受けられないが、3年では受けれるようになる授業などは全然3年に繰越して受講しても問題ない。
・とは言え、三年で好きなことだけやれる安心感はあるので、どっちでもいいならフル単して損はない。

という感じだと思います。

Q.サークルってみんなやってる?
A.コロナあったのでなんとも言えないけど、ムサビのサークルはやってる人は少ない。
もっというと結構みんな初めは入ってたけどやめたイメージがあるかなあ。
市ヶ谷に移動するから〜ってのもあったと思うし、あとはサークルの数がそもそも少ないとかもあるのかな?
サークル以外の活動をしたり、早稲田とかのインカレサークルに入ったり。あとは芸祭の運営委員会に所属してる人が多いかな。

Q.絵書けないとヤバい?
A.学科にはヤバい授業はない。
強いていうなら彫塑とイラレ系の実習ではかけた方が得だけど、あくまでその程度だったなと感じた。
とは言え、共通科目は他学科とまとめて評価されるし、書けないと厳しい授業もある。
地味に生物系の授業では絵を求められる場面が多くて、美術解剖学では自分の頭蓋骨のデッサンを、生命進化(だったかな)の授業では空想の生物を描く課題が出た。

CIとはいえ他の学科と同等に評価されるので、よっっっぽど書けない時はレポート本文や他の要素で稼ぐか、取らない方がいいのかも。

Q.バイトはみんな何をどのくらいやってる?おすすめは?
A.普通に飲食やスーパー、ウーバー、イベントスタッフ、塾講師など。
週の頻度は人それぞれだけど、2年の時の私はマジでバイターだったのでほぼ毎日何かしらの形で働いてました(コロナが理由でできたことなのでおすすめはしません)。
おすすめは融通がきくバイト。彫塑の時期に休めたり、課題で修羅の道を進むことが決まった時に休めないと困るので...。
あとは学内バイトはおすすめ!
特に、学校説明会のプレゼン担当は教授に顔が売れて仲良くなれるのでおすすめ。
(まあ教授たちはしょっぱなから私たちの出身校まで覚えていたりするのですが...)

担当は私たちの時は数珠つなぎ方式で、毎回次の担当を指名してく形だったのでやりたい人は友達を作りましょう。


Q.インターンはいつから?ポートフォリオは?
A.単位につながるのは3年から。1,2年からやってる人はそんなに多くないかな...。
ポートフォリオが必要な人は、デジタル(個人ページなど)かアナログ(ファイリング)で高校までの作品や大学の課題で作った作品をまとめていました。
1年の造形演習の、イラレの扱いを学ぶ授業ではポートフォリオづくりを擬似体験できます。

Q.普通におすすめの授業
A.
社会学
普通に授業内容がめちゃくちゃ面白い。マイルドヤンキーからジェンダーまで様々な内容を扱う。私はhiphopカルチャーを主軸にレポート書いたけど、そこそこの評価だったのでおそらくサブカルチャー的なレポートも評価してくれる方。

人間の生と性
ジェンダー論の授業。
ちょっとハードル高そうに聞こえるかもしれないけどそんなことはないし、切り口や喋りが面白いのでほんと軽い気持ちきっかけでも受けてほしい。受けて「ウオ...」って一緒になろう。

日本史(名前忘れた...)
先生が中国の方なんだけど、本当におもしろいんだな〜〜〜これが!
終戦の日の新聞をみんなで読んで、そこに隠されたある大きな「謎」を解明したり、戦国の絵巻をみんなで読み解いたり、餃子のルーツに思いを馳せたり。
すんごい面白いのにうちの学科からは一人しか受講してなかった。なんで...


西洋美術各論
先生の解釈が面白いし、美術史をやってこなかった人にもとっつきやすい。
後期しか受けてなくて悔しかったので、前期のグルにも後から入れてもらって資料をもらった。

Q.課題探究プロジェクトがやりたい。
A.一年の最初と2年の最後しかやらないもんね〜。クリエイティブスタートアップっていうプログラムにもうしこんで合格すると、一定期間自分のやりたい課題探究プロジェクトに伴走してもらえます。
毎週課外時間に一分間進捗をプレゼンすることになるのですが、これがいい刺激になるのでぜひ。
あと、個人プロジェクトも分野が近い教授に相談するとサポートしたり院生とつなげてもらえるぞ!

そしてフィールドリサーチ

そして一年の授業で特筆すべきラストの授業は「フィールドリサーチ」

これがかなりの難敵です。

 

まず前提として、フィールドリサーチは

・一人の話や一つの事柄を丁寧に分析する 質的研究

・多くの人や多くの事柄を数量的に分析する 量的研究

の二個に分けられるそうで、

そのうちの「量的」の方を一年生の時に、質的の方を二年生の時に勉強します。

で、この量的な方、かなり理系的な脳を使うというか、ちゃんと聞かないとすぐわからなくなる系のものなんですよね...

なかなか苦しめられました。

とはいえ、質的の方が難しい〜〜!という子もいたので、本当に得意な思考がどっち寄りなのかとかなんでしょう。

 

具体的に一年でどんなことをやったかというと、小平市の市役所や市の施設の方から「今困ってること」や「今実現したいこと」を伺い、それに対して量的なデータを用いて具体的な提案を行う。というような内容でした。

私の時はこれをグループで行ったのですが、誰が頑張って誰がサボっていたのかわかりにくいからか、後輩の代からはテストが導入されるようになったようです。

二年はこの質的研究から始まったので、勢いに任せて続きをかくと、
こちらはいきなり「卵割を研究しろ」と言われてかなり苦悩しました。
これはその時のレポート

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評価は悪くなかったはず、なので、後輩のかたは参考にどうぞ。


で、このあとはみんな大好きKJ法や、インタビューの文字起こし...などが続きました。

すごい偉そうな感じがしますが、この授業を今年のはじめにやってくれた学科の方針にはとにかく感謝です。対象が自分でも出来るし、家族がいれば家族相手に試行できるし。
私は最終レポートは「箸袋の開け方」でアルバイト先のスタッフに協力してもらいました。

プロセッシングを振り返る

プロセッシングを振り返る。
実はこれを書いてる今も、というか、今日もプロセッシングに触れてました。

私も初めはプロセッシングって何?だったので説明すると、
ビジュアライズに強い、初心者向けのプログラミング言語...みたいです。
(いまだによくわかってないことがバレてしまう....)

とはいえ、いまだによくわかっていないのは「プロセッシングが何者か」のところです。

先生たちは全くプログラミングを知らない、プログラミング幼稚園児の私たちにかなり丁寧に「こうしたらこうなる」というものを教えてくれます。

前半は先生の出すプログラミングの問題を解いて提出する感じ、で、ある程度進んだらグループでの制作。

後半はまた講義を受けつつ、個人制作...という感じでした。

この時の私の制作は「バーチャル猫」

概要はこんな感じ。

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キーパッドを撫でると目を細めて喜び、任意のキーを押すと猫に変化が起きます。
パソコンの温もりは猫の温もり。バーチャル猫を愛でる作品です。

[猫しか信じない]
https://line.me/S/sticker/11056556?lang=ja&ref=lsh_stickerDetail
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